宮城県の村井嘉浩知事は電通「鬼十則」を奨励――?
共産の遠藤いく子議員は5日の県議会一般質問で、村井知事が広告会社・電通の社員心得を年頭あいさつなどで紹介したことが県職員の残業を招いていると批判した。
「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……」などの文言が並ぶ鬼十則。過労自殺した同社新入社員の遺族が「長時間労働を助長する」と問題視するなど、批判が高まっている。
村井知事は今年の仕事始めのあいさつで、「(職員専用サイトに載せるので)ぜひご覧になってほしい。私は常に、鬼十則に沿って行動していきたい」などと述べていた。
県によると、残業が月80時間超の職員は昨年度まで2年連続で増加。遠藤議員は「鬼十則を引用したのは軽率だ」と批判。村井知事は「(職員の)気構えを示したもの。復興を進めるためには心身の健康維持が重要」とかわした。(桑原紀彦)