83歳の誕生日の一般参賀でベランダから手を振る天皇陛下と皇后さま、皇太子さま=23日午前10時21分、皇居、北村玲奈撮影
天皇陛下の83歳の誕生日を祝う一般参賀が23日、皇居であった。心配された雨もあがり、陛下は皇后さまと皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻と長女眞子さま、次女佳子さまとともに宮殿のベランダに立ち、参賀者に手を振って応えた。
皇室とっておき
宮内庁によると、午前11時半現在で約3万3千人の人たちが訪れ、即位20年を迎えた2009年の3万560人(記帳を含む)を超え、平成に入って最多となった。
両陛下や皇族方は3回ベランダに立った。天皇陛下は「誕生日にあたり寄せられた祝意に対し、深く感謝いたします。ニュースで伝えられたように、昨日は新潟で強風のなか、大きな火災がありました。多くの人が寒さのなか避難を余儀なくされており、健康に障りのないことを願っています。冬至が過ぎ、今年もあとわずかとなりましたが、来年が明るく、また穏やかな年となることを念じ、みなさんの健康と幸せを祈ります」と述べた。
今月に入って陛下は風邪の症状を訴え、皇后さまは急性気管支炎の治療を受けるなど体調が心配されたが、この日は元気な姿を見せた。
天皇陛下が8月に退位の意向をにじませるお気持ちを表明したこともあり、陛下を一目見ようと朝から多くの人たちが行列を作った。地方からのツアー参加者や外国人の姿も目立った。(島康彦、多田晃子)
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天皇陛下は23日、83歳の誕生日を迎え、皇居・一般参賀でおことばを述べた。内容は次の通り。
誕生日にあたり寄せられた祝意に対し、深く感謝いたします。ニュースで伝えられたように、昨日は新潟で強風のなか、大きな火災がありました。多くの人が寒さのなか避難を余儀なくされており、健康に障りのないことを願っています。冬至が過ぎ、今年もあとわずかとなりましたが、来年が明るく、また穏やかな年となることを念じ、みなさんの健康と幸せを祈ります。