日本維新の会の橋下徹顧問との会談を終え、車に乗り込む安倍晋三首相=24日午後2時26分、東京・永田町、飯塚晋一撮影
安倍晋三首相と日本維新の会の橋下徹顧問(前大阪市長)が24日、東京都内で会談し、カジノを含む統合型リゾート(IR)の整備や、国際博覧会(万博)の大阪誘致に向けて、協力することで一致した。会談は5カ月ぶり。菅義偉官房長官と維新の松井一郎代表(大阪府知事)も同席し、蜜月ぶりを改めて示した。
4人は都内のホテルで約2時間半、昼食をとった。その後、首相は記者団に会談内容を問われ、「『今年いろいろあったね。来年もともに頑張りましょう』と(話した)」と説明した。
出席者によると、維新側は臨時国会で成立したカジノ解禁法について「よく通せましたね」と伝えた。政権が2025年の万博の大阪誘致に向けて協力していることについても、維新側が謝意を伝えた。
外交に多くの時間を割き、橋下氏は安倍首相に対し、会談した米国のトランプ次期大統領、ロシアのプーチン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領について尋ねたという。
維新側はまた、東京都の小池百合子知事について「(都)議会をどうするか。自分たちも(大阪の)議会とは苦労したから」と語ったという。
会談では民進党に対しても「もっと提案型ならいい」と話し合ったという。
これに対し、民進の蓮舫代表は24日、大阪市で記者団に「与党寄りの野党がどのような行動をとろうと、私たちはおかしいと言える政党でいたい」と述べた。(岩尾真宏、矢吹孝文)