「分電盤の清掃」商法の流れ
男たちが企業の営業所などを訪れ、「分電盤の清掃」名目で高額な料金を請求するトラブルが、大阪を中心に相次いでいる。消費者と違い、事業者間の取引は「クーリングオフ」制度で守られない。大阪府警は法のすき間を突いた商法とみて、警戒を強めている。
捜査関係者によると、業者は企業の営業所などに「これから分電盤の定期点検に伺いたい」と電話をかけ、まもなく掃除道具を持った複数の男たちが訪ねてくる。その際、「本社には連絡しています」などと言って、書面にサインを求めるという。
その後、分電盤を数分ほど掃除し、基数に応じて5万~10万円前後を請求。書面に「違約金50%」などとあり、企業側が「必要のない作業だ」と抗議しても、「契約は成立している」と受けつけない。
大阪府警は、2011年以降、府内を中心に金融機関やメーカー、コンビニ、ガソリンスタンドなどでのトラブル53件を把握。出先の営業所が多く、捜査関係者は「営業所の社員は『本社が発注したのか』と錯覚している」と指摘する。多くで、大阪市内の特定業者が関与したとみている。
一般の消費者ならば、不意打ち…