筑波大から仏東部ブザンソンに留学中の黒崎愛海(なるみ)さん(21)の行方不明事件で、訪仏中の薗浦健太郎外務副大臣は15日、仏警察当局に捜索などの協力を要請した。容疑者のチリ人の男(26)は帰国しており、薗浦氏はチリにも赴いて身柄確保などに協力を求める考えだ。
パリの日本大使館で仏国家警察総局の担当者と会談した。黒崎さんの発見と事件の全容解明に向けて、「フランスの警察も政府も全力を挙げる」との説明を受けたという。
仏検察は、黒崎さんが行方不明になる直前まで行動をともにしていたとされるチリ人の元交際相手に殺人の容疑をかけている。国際指名手配にしたうえで、チリでの身柄の拘束、引き渡しを求める手続き中だ。薗浦氏は「国際刑事警察機構(インターポール)も含め、あらゆる国際的な手段をとると説明を受けた」とした。
薗浦氏はこの後チリに向かい、外務大臣や検察幹部と会い、事件の全容解明に向けた協力を要請する予定だ。(パリ=青田秀樹)