滑走路を逸脱した全日空1831便=19日午後2時32分、北海道千歳市の新千歳空港、本社機から、杉本康弘撮影
北海道の新千歳空港で19日正午ごろ、秋田発新千歳行きの全日空1831便(ボンバルディアDHC8―Q400型)が着陸後に滑走路をはみ出したトラブルで、国土交通省は深刻な事故につながりかねない重大インシデントと認定した。全日空機は積雪の中で止まり、乗客乗員25人にけがはなかった。国の運輸安全委員会は、航空事故調査官を現場へ派遣した。
全日空機、新千歳空港でオーバーランか けが人なし
国交省によると、全日空機は二つあるうちのB滑走路に着陸後、滑走路の端を通りすぎて、雪の積もった草地で止まった。減速できずにオーバーランしたか、スリップなどで左側の誘導路へ曲がりきれず滑走路を外れた可能性がある。ただ、止まった機体の機首は反対の右斜めを向いた状態だった。車輪や機体に目立った損傷はなかった。
全日空の男性機長(52)は停止後、機内放送で「滑走路が凍結状態でブレーキがきかず、滑走路の末端をすぎたところで止まった」と説明したという。だが、新千歳空港事務所がトラブル直後に滑走路の滑りやすさを調べたところ、6段階の基準で良い方から1~2番目で「着陸に支障はないレベル」だったといい、運輸安全委の航空事故調査官が詳細を調べている。
乗客は停止場所で機体から降り…