米上院は20日の本会議で、国防長官にジェームズ・マティス元中央軍司令官(66)、国土安全保障長官にジョン・ケリー元海兵隊大将(66)とするトランプ新政権の人事を承認した。
上院の投票では、マティス氏に対して賛成98、反対1。ケリー氏は賛成88、反対11だった。両氏は宣誓を終え、正式に就任した。
マティス氏は同日、「友なしに安全な国はない。国務省と協働し、同盟国との関係を強化する」と語った。またケリー氏は「自由を守り、法の支配を保ちながら、この偉大な国に尽くし続ける」とした。
ただ就任式当日に承認を受けた閣僚は2人にとどまった。オバマ政権では6人、ブッシュ政権では7人が当日に承認されており、トランプ政権での承認数の少なさが際立っている。
承認が遅れているのは、民主党側が人事案に強く反対していることが大きく、今後も難航が予想される。
国務長官に指名されているエクソンモービル前会長のレックス・ティラーソン氏(64)については、ロシアとの関係が深いとして共和党からも懸念の声が出ている。(ワシントン=杉山正)