インタビューに答える衆院拉致問題特別委員会の城内実委員長=山本和生撮影
北朝鮮による拉致問題をめぐる外交交渉は膠着(こうちゃく)している。政治家は問題にどう向き合ってきたのか。城内実・衆院拉致問題特別委員長(51)に聞いた。
拉致問題報道から20年 石高さんが考える「可能性」
――めぐみさんの拉致が20年前に国会で取り上げられたことの意義は。
世論が動いた。それまでは「北朝鮮が拉致なんて、そんなことあるのか」という風潮だった。私の父は警察庁警備局長をしており、国会で1988年に北朝鮮工作員による拉致の一部の疑いについて答弁した。詳しいことは話してくれなかったが、「北朝鮮が日本人を拉致しているのに、国会議員が認めようとしない」と漏らしていたのを覚えている。
――国会はどう取り組んできたのか。
2004年、衆参に拉致問題の特別委員会ができた。国民の代表として、大臣に質問をすることが大きな役割だ。拉致被害者の家族や脱北者のみなさんの声を聞いたり、解決を求める決議を出したりしてきた。
ただ、近年は会期中に実質審議…