1時間に及ぶ居残りの守備練習を終え、ノックを打ったラミレス監督(右)と握手をする田中浩康
昨季限りでヤクルトを戦力外になり、DeNAに新加入した田中浩康内野手(34)が7日、沖縄・宜野湾の春季キャンプでラミレス監督のノックを受けた。1時間6分、約250球の打球を1人で受け続けた田中浩は「漫画のようなノックの嵐。(監督が)強打者だけにスピンが利いていました」と苦笑。ユニホームを泥だらけにして内野を駆け回った。
ラミレス監督にとって、田中浩はヤクルト時代の元同僚。再び同じユニホームを着ることになった田中浩を、今キャンプで最初のノックの相手に選んだ。「まさか、私が彼にノックを打つ関係になるとは想像もつかなかった。楽しい時間だった」とラミレス監督。最後は疲れ切った田中浩に歩み寄り、握手を交わして奮闘をねぎらった。
期待されている二塁には、来日2年目のエリアンや昨季活躍した宮崎ら、定位置を争うライバルがいる。昨季は代打要員だった田中浩の守備を心配していたラミレス監督も、「動きも送球も安定していた」と一安心。「野手にとってはキャンプで避けて通れない」と挑んだ特守を乗り越えた田中浩は、「鍛え直してもらって、内野手のリズムに戻していきたい」と話した。