4日、米フロリダ州のパームビーチで開かれた赤十字年次祝賀会に参加した、トランプ米大統領の妻メラニアさん(右)=AP
トランプ米大統領の妻のメラニアさんが6日、自分に関する報道で名誉を傷つけられたとして英紙デイリー・メールの関連会社をニューヨーク州の裁判所に訴えた。訴状では「世界で最も撮影される女性の一人」である間に「何百万ドルもの価値のあるビジネス関係」を構築する機会が失われたとして、少なくとも1億5千万ドル(約168億円)の賠償を求めている。
メラニアさんが問題としているのは昨年8月に掲載された記事。トランプ氏と知り合う前、モデルとして勤務した事務所で働く女性たちが、モデルではなく「エスコート」としてお金を稼ぎ、「性産業」に携わっていたといううわさを紹介した。デイリー・メール側は「メラニアさんが性産業で働いていたと伝えたり、示唆したりする意図はなかった」として撤回している。
訴状では、記事によってメラニアさんのブランド価値が落ち、ビジネス機会が失われたと主張。「極めてよく知られた人物として、多数の分野で商業ブランドを立ち上げる生涯に一度の機会があった」と述べ、例としてアパレルや化粧品などを挙げた。ファーストレディーの立場を使って、自らのブランドの宣伝を計画していたとも読める内容となっている。(ニューヨーク=中井大助)