日韓関係をめぐる最近の主な出来事
韓国・釜山の日本総領事館前に慰安婦問題を象徴する「少女像」が設置されたことを受け、日本政府が駐韓大使を一時帰国させてから9日で1カ月になる。改善の糸口がつかめず、「出口なし」(外務省幹部)の状況が続く。日本が調整する日中韓首脳会談の東京開催のメドも立たず、東アジア外交は視界不良だ。
釜山の少女像は昨年12月30日、韓国の市民団体が設置。日本政府は1月6日、長嶺安政・駐韓大使と森本康敬・釜山総領事の一時帰国や、日韓通貨スワップ協定の協議中断など4項目にわたる対抗措置を発表し、大使らは1月9日に帰国した。
菅義偉官房長官は8日の記者会見で、大使らの帰任時期について「諸般の状況を総合的に検討して判断したいという気持ちは全く変わっていない」と述べた。大使の一時帰国は、2010年のロシア・メドベージェフ大統領(当時)による北方領土訪問や、12年の韓国・李明博(イミョンバク)大統領(同)の竹島訪問の際に実施した例があるものの、それぞれ4日間、13日間で、1カ月を超えるのは異例だ。
背景には、「これが最終解決で…