記念写真に写る(左から)りそなHDの東和浩社長、近畿大阪銀行の中前公志社長、関西アーバン銀行の橋本和正頭取、みなと銀行の服部博明頭取、三井住友銀行の国部毅頭取=3日午後、大阪市中央区、内田光撮影
三井住友フィナンシャルグループ(FG)とりそなホールディングス(HD)傘下の関西の地方銀行3行が、来年4月に経営統合することになった。経営の先行きが厳しい地方銀行の再編が続いているが、今回の統合には「親」の大手銀行グループの事情も関係している。
統合するのは、三井住友FG傘下でいずれも東証1部上場の関西アーバン銀行(大阪市)、みなと銀行(神戸市)と、りそなHDの完全子会社の近畿大阪銀行(大阪市)。
3行は、統合で新たにつくる持ち株会社の完全子会社となる。上場2行は上場廃止となり、来年4月にも持ち株会社が上場する予定だ。統合後、3行はシステムをりそなグループのものに統一する。
大阪が地盤の関西アーバンと近畿大阪は将来、合併することを検討する。3行の総資産は計約11・5兆円。全国の地方銀行グループで6番目の規模で、関西では最大規模となる。
持ち株会社にはりそなHDが過半を出資して子会社化する。三井住友FGも一部を出資するが、事実上、りそながグループに三井住友の系列地銀を取り込む形になる。
3行の過去3年の業績は、本業のもうけを示す業務純益が横ばいか減少傾向だった。統合によるコスト削減などで競争力の強化を図る。3日大阪市内で記者会見したりそなHDの東和浩社長は「(統合で)関西では中小企業や個人を中心とした極めて特徴的なネットワークになる。中小企業の厚みでは関東にひけをとらない。統合効果をいち早く実現したい」と述べた。
■国内のりそな、海外の三井住友
三井住友FGは、傘下の地銀2…