学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、参院予算委員会は6日、国会法に基づき会計検査院に検査要請をすることを全会一致で議決し、伊達忠一議長が要請した。検査院はすでに独自に調査を始めているが、真相解明に向けて参院としての姿勢を示す狙いがある。
特集:森友学園問題
要請した検査項目は、土地の貸し付け・売買の経緯▽貸付価格や売買価格、価格算定の手続きの適正性▽土地の貸し付け・売却に関する行政文書の管理状況――の3点。検査対象は財務、国土交通の両省だ。過去に決算委員会などの要請はあるが、予算委の要請は衆参両院を通じて初めて。
国会法105条では、衆参各院や委員会が特定事項についての報告を検査院に求めることができると定める。検査院は通常、自ら課題を見つけて調査し、例年秋に検査報告を内閣に提出するが、検査要請は結果を取りまとめ次第、国会に報告する。(平林大輔)