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スウェーデンの首都ストックホルム中心部で7日午後3時(日本時間同日午後10時)前、トラック1台が歩行者専用道路を暴走し、デパートの1階に突っ込んで止まった。地元メディアは少なくとも3人が死亡し、多数が負傷したと報道。公共放送SVTは死者は少なくとも5人に上ると報じた。
ロベーン首相は「すべてのことが事件はテロであることを示唆している」と述べ、テロとの見方を示した。AFP通信によると、トラックは同日、配達中に盗まれたものだという。警察当局は、事件に関与した疑いのある男1人の顔写真を公開し、情報を募っている。
現場は市内最大のショッピング街で、すぐ近くには地下鉄中央駅の連絡口がある。事件直後、地下鉄は全線で運行が止められ、政府庁舎も封鎖された。ツイッター上には、大勢の買い物客らが走って現場から逃げる様子が投稿された。
欧州では車を暴走させるテロが相次ぎ、昨年7月には南仏ニース、同12月にはベルリン、今年3月にもロンドンの英国会議事堂近くで起きている。いずれもイスラム過激思想に傾倒した人物だったとされる。
今回の現場は2010年12月に過激思想を持つイラク系スウェーデン人の男が自爆テロをはかった場所に近いという。(ロンドン=渡辺志帆)