「森友学園」の代理人弁護士の事務所に入る大阪府教育庁の職員=13日午後0時53分、大阪市北区、加藤諒撮影
学校法人「森友学園」(大阪市)が運営する幼稚園が補助金を不正に受給した疑いがあるなどとして、大阪府教育庁は13日午後、追加調査を始めた。籠池町浪(ちなみ)理事長らへの聞き取りとともに関係書類を確認し、受給要件に適合しているかどうかについて判断する。3月31日に立ち入り調査を実施したが、十分な調査が出来なかったとして再調査の意向を示していた。
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学園をめぐっては、幼稚園の常勤職員が、関連する保育園の職員を兼任し、専従で受け取れる補助金を不正に受給した疑いや障害のある幼稚園児数に応じて受け取ることのできる補助金を実態より多く受け取った疑いが浮上。府教育庁が事実確認に乗り出している。
3月31日の調査では、保育士6人が関連する保育園の教員と重複していることが判明。一方で、専任教員の勤務状況を確認する出勤簿や給与台帳が一部しか提示されなかったり、障害児童に対する保護者の同意状況が分からなかったりしたため、再調査の日程について学園側と調整していた。
13日午後、大阪市北区の弁護士事務所に府教育庁の職員らが入った。学園側の代理人弁護士と町浪理事長が対応する予定で、前理事長の泰典氏(64)は立ち会う予定はないという。府教育庁は、幼稚園の補助金の不正受給が確認されれば、補助金適正化法違反容疑などで刑事告訴する方針。(坂本純也)