フィンランド戦で、スイープする阿部晋也(手前)に大声で指示を出す小笠原歩
平昌(ピョンチャン)五輪で採用されるカーリングの新種目、混合ダブルスで、日本の出場枠獲得はならなかった。27日、阿部晋也と小笠原歩の日本ペアは世界選手権(カナダ・レスブリッジ)の1次リーグ最終戦でフィンランドに4―6で敗れて1次リーグ敗退が決まり、日本の五輪出場の可能性が消えた。
カーリング混合ダブルス、平昌五輪出場逃す
カーリングの小笠原歩 「引退? どうでしょうね」
それぞれ男女の4人制が本職の2人は、所属チームが平昌五輪代表になる道が絶たれてから、2月に本格的に混合ダブルスでコンビを組んだ。技術は日本で一線級なだけに3月の日本選手権ではあっさり優勝。だが、世界選手権に出てくる強豪国は普段からこの種目を本職にしている選手も多く、急造ペアで勝ち抜けるほど甘くはなかった。
「自分たちのスタイルを確立して臨めば結果は違ったと思う。結成間もないもろさはあった」と37歳の阿部は振り返った。38歳の小笠原は「(混合の)経験が浅いとかの言い訳は全くできない」としたうえで、「日本もチャンスはあると思う。勝ちきれるペアが挑戦し続けるべきだ」。2人は今後はまた、4人制を軸に活動するとみられる。
競技人口が多く、層の厚い北米や北欧諸国とこの種目でも競い合いたいのなら、日本協会もやはり、混合ダブルスのスペシャリストを育てる必要がある。(レスブリッジ=平井隆介)