神宮球場の周辺の並木道まで、当日券を求める行列ができていた=長島一浩撮影
高校野球の春季東京都大会の決勝が27日午後6時から、神宮球場で行われる。今春の選抜大会に出場した早稲田実と日大三の両校による一戦は、高校野球では異例のナイターで試合日程が組まれた。
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決勝は早実×日大三、異例のナイター開催 都高校野球
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神宮球場ではこの日、試合開始2時間前の午後4時ごろから当日券を販売。発売開始の時点で入場券売り場には少なくとも約700人が列を作り、その列は隣接する秩父宮ラグビー場まで約400メートルに及んだ。試合開始前には外野席も開放された。
東京都目黒区から来た小学6年の吉田真(しん)君(11)は学校が終わると急いで駆けつけ、バックネット裏の席に座ることができた。「選手の真剣な顔を見たい」とうれしそう。地元では軟式野球チームに所属し、早稲田実のファンだ。「点を取り合う接戦が好き。どんな展開になるか楽しみ」と話した。
高校通算82本塁打を放ち、注目を集める早稲田実の清宮幸太郎主将(3年)は異例のナイターとなった決勝について「自分たちが出なきゃつまらない。出るべくして出るんだ」とチームメートに話したと準決勝の試合後、報道陣に明かしていた。
大会を主催する都高校野球連盟は、今月16日に準々決勝が終了した時点で準決勝以降の日程を変更。当初、決勝は収容人員約5600人の神宮第二球場で予定されていたが、3万人超を収容可能な神宮球場へ会場も変えた。早稲田実と日大三が対戦した昨秋の都大会決勝では神宮球場に約2万人の観衆が詰めかけたこともあり、都高野連は混雑の緩和と安全確保を考慮した形だ。
ナイターでの開催となったのは、日中に東都大学野球の試合が予定されていたため。東都大学野球連盟は、都高野連の日程変更に伴って特別規定を採用。第2試合は午後5時を過ぎたら新しいイニングに入らないなどとするルールで対応した。(辻健治)