朝の通勤電車の混雑解消に向け、東京都は28日、「時差ビズ」というキャッチコピーを用いて時差出勤や在宅勤務の拡大を企業に呼びかけることを決めた。かつて環境相時代に「クールビズ」を提唱した小池百合子都知事は同日の定例記者会見で「社会で一斉に取り組むことが肝要。働き方の意識を変える大きなムーブメントを起こしたい」と意気込みを語った。
都は同日、理念に賛同する有名企業や鉄道事業者、都内の自治体など計35社・団体と「快適通勤プロモーション協議会」を設立。積極的に時差出勤に取り組んだ企業・団体の表彰などを予定している。小池氏は昨夏の都知事選で「満員電車ゼロ」を公約に掲げた。都は都庁職員を対象に時差出勤を広げる取り組みを進めている。
国土交通省によると、東京圏(東京都、神奈川、埼玉、千葉各県、茨城県南部)の主な鉄道31区間の平均混雑率は近年、160%台半ばで推移している。(野村周平)