日本臓器移植ネットワーク(移植ネット)は10日、広島県内の病院に入院中の6歳未満の男児が臓器移植法に基づく脳死と判定され、臓器提供の手続きに入ったと発表した。年代を公表している事例の中で、脳死と判定された6歳未満の子どもからの臓器提供は7例目。
移植ネットによると、男児は4月27日、小脳出血のため脳死とみられる状態になり、今月6日午後0時7分、病院が移植ネットに連絡した。10日午前9時19分に2回の脳死判定が終了した。提供は両親ら家族の総意という。
心臓が東京大病院で10歳未満の男児に、肺が岡山大病院で10歳未満の女児に移植される予定。
両親は「楽しいことや食べること、音楽が大好きで、いつも私たちに笑顔と幸せを与えてくれた最愛の息子です。これからも元気に笑って生き続けてくれればと願い、臓器提供という方法を選びました。息子らしく意義ある時間を過ごしてほしいと願っています。いままでも、これからも頑張り続ける息子のことを誇りに思い、敬意を表したいと思います」とのコメントを出した。(水野梓)