市販のホルダーを使うと、ハンドルにスマホを取り付けることができる
スマートフォンで動くナビゲーションアプリを、自転車に乗りながら利用する人が増えている。だが、ナビ任せにしてしまい、自動車専用道などに誤って進入するケースが相次ぐ。事故につながりかねないと、国や高速道路会社は対策を始めた。
静岡県掛川市佐夜鹿の国道1号。3月、記者が無料で使えるナビアプリをダウンロードし、目的地を「静岡駅」に設定すると、佐夜鹿にある接続道路から国道1号日坂バイパスに誘導された。
同バイパスは歩行者や自転車の進入を禁じている。アプリのナビ機能を歩行者用に切り替えても同じように日坂バイパスへ導かれた。ほかの複数の会社のナビアプリでも結果は同じだった。
日坂バイパスではこの2年、自転車の誤進入が相次いでいる。県警島田署のまとめでは、佐夜鹿の接続道路付近と、そこから北東に約5キロ先の島田金谷バイパス大代インターチェンジ(IC)間で、自転車が走っているとして2015~16年に少なくとも120件の110番通報があった。
このうち約半数について署が自転車を停止させて聴取すると、約8割がスマホのナビアプリに誘導されていたことがわかった。「ナビが案内したから走行可能と思った」「進入禁止とは知らなかった」などと話したという。年齢は高校生から高齢者まで様々だ。
バイパスを管理する国土交通省…