見つかったネコが足を挟まれていたトラバサミ(日南保健所提供)
法律で使用が禁止されている「トラバサミ」と呼ばれる鉄製のわなに脚を挟まれた犬と猫が宮崎県串間市で相次いで見つかったことが、県警への取材で分かった。串間署は動物愛護法違反の疑いで捜査している。
署によると、9日午前8時半ごろ、同市高松の国道220号沿いで、左前脚がわなにかかった状態で歩く猫を見つけた女性から市役所に通報があった。署員らが捜索したところ、11日夜に県日南保健所の職員が猫を保護した。
その後の調べで、3月にもトラバサミに脚を挟まれた犬が市総合運動公園の近くで保護されていたことが分かったという。
日南保健所によると、猫は脚が腐りかけた状態で、3月に保護した犬は右後脚の指2本が壊死(えし)したという。保健所は「わなをはずすのは大人でも難しい。子どもが間違ってかかると大変危険だ」と警告する。
トラバサミは動物が触れるとバネが作動して捕まえる仕組みで、鳥獣保護法で原則使用が禁止されている。動物愛護法では、故意にわなを設置し動物を傷つけた場合は、2年以下の懲役または罰金200万円以下の罰則が適用される。(大山稜、稲野慎)