「ブータン花の博覧会」の展示をワンチュク国王夫妻と観賞する秋篠宮家の長女眞子さま=4日午前9時30分、ティンプーの国立祈禱仏塔、北村玲奈撮影
ブータンを訪問中の秋篠宮家の長女眞子さま(25)は4日、首都ティンプーで、日本やブータンなど4カ国の庭を再現した「ブータン花の博覧会」の開幕式典に出席した。福島県からきた造園家が現地の技術者と作り上げた日本庭園を視察した。
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博覧会は美しい環境に感謝する心を育み、園芸家らを奨励するために国王が発案し、2015年から毎年開かれている。今年は11日まで開催。眞子さまは同国政府から招待を受けた。
会場の国立祈禱(きとう)仏塔の庭には日本、ブータン、タイ、インドの庭園が再現。振り袖姿の眞子さまは、ワンチュク国王夫妻や前国王らと各庭園を巡った。
日本庭園は、福島県石川町在住の造園家・仲田茂司さん(60)が、5人のブータン人技術者と協力して創作。国王が提供した盆栽や、ブータンの草花、石などを配置した。眞子さまは「庭で二国間の交流が図られている」と感心し、「ブータンの雰囲気もありつつ、日本の枯山水でブータンを表現なさっていて素晴らしい」と述べた。
仲田さんは、国王夫妻が東日本大震災後に福島を慰問したことに感謝して始まった造園指導プロジェクトに2年前から参加しており、その縁で今回の造園を任された。最近は「ブータン側の技術も洗練されてきている」といい、眞子さまの訪問で、二国間の交流が「広く知られるようになればありがたい」と語った。(ティンプー=中田絢子)