ピコ太郎さん=時津剛撮影
軽快なリズムに乗り、ステップを踏みながら歌う「PPAP ペンパイナッポーアッポーペン」を昨年8月、ネットで公開。今や世界中で知られる存在になった。今月7日、新たに投稿した替え歌のテーマは「SDGs=Sustainable Development Goals」。2030年が期限の「国連の持続可能な開発目標」だ。
特集「住み続けたい島へ SDGs 島の人たちと考えた」
一発屋が持続可能性をPR? SDGs歌うピコ太郎さん
ニヤリと笑って「SDGs」とつぶやき、「ペン」と「ブック」を合わせて「エデュケーション(教育)」。堅いテーマでも「面白いことをやる」姿勢は同じだ。英語の「サステナブル ディベロップメント ゴールズ」は、発音しにくさを逆手にとって早口言葉風の「落ち」にした。
「真面目に伝えようとすると、耳を閉ざしてしまう人もいる。柔軟剤になれれば」
外務省の職員の情熱に押され、宣伝役を引き受けた。貧困の撲滅、安全な水とトイレの確保、世界中で広がる格差の是正……。SDGsが目指す17分野の目標の一つひとつが、すべての人々が笑いを楽しめる環境を作っていくと感じる。
ヒットで痛感したのは、インターネットの力。言葉や国境の垣根を越え、「面白い!」でつながる「精神的インフラ」ができたと評する。「どんどんまねして動画を投稿してほしい」(文・仲村和代 写真・時津剛)