米海軍横須賀基地(神奈川県)に停泊中の原子力空母ロナルド・レーガンの上で19日、米兵や自衛隊員に演説するペンス米副大統領=ロイター
ペンス米副大統領は19日、4日間の日韓両国訪問を終えた。北朝鮮を「最も危険で切迫した脅威」と見なし、日韓との同盟関係を強化して「力による平和」を強調すると同時に、中国に対し「経済と外交」の両面で北朝鮮に圧力をかけるよう訴え続けた。オバマ前政権が掲げたアジア重視の方針を継承することも初めて鮮明にした。
ペンス氏は19日、神奈川県の米海軍横須賀基地を視察。原子力空母ロナルド・レーガンの艦上で、米兵や自衛隊員を前に「米国は圧倒的かつ効果的に、いかなる攻撃も打破し、通常兵器や核兵器に対処する」などと演説した。
さらに「アジア太平洋でのプレゼンスを強化する」と強調。「2020年までに米海軍艦艇の6割が太平洋に配備される」と語った。これはオバマ前政権が掲げた「アジア・リバランス」政策の中核方針で、アジア重視を引き継ぐ考えを明確にしたものだ。
ペンス氏が日韓両国での演説などで、対北朝鮮政策について「戦略的忍耐の時代は終わった」と述べ、対話路線から転換を打ち出した。シリアへのミサイル攻撃やアフガニスタンでの大規模爆風爆弾使用に触れ、軍事力の行使をためらわない「断固たる行動」もアピールした。「米国の自由や同盟国の敵は、大統領や米国・同盟国の軍事力と決意を試そうとしてはならない」と北朝鮮に警告した。
一方、中国の役割も繰り返し強…