再開した農産物直販所は、多くの客らでにぎわった=25日午前10時32分、福岡県朝倉市の「三連水車の里あさくら」、長沢幹城撮影
九州北部豪雨で被災した福岡県朝倉市山田の農産物直売所「三連水車の里あさくら」が25日、営業を再開した。
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開店前には生産者が野菜や果物を出荷。梨を持ってきた朝倉市黒川の渕上美沙子さん(62)は自宅が壊れ、桃を栽培するハウスも被害を受けた。「再開してよかった」と喜んだ。
午前9時に開店すると、客も訪れ始めた。朝倉市に実家がある山口明日香さん(40)=福岡県うきは市=は豪雨前からよく来ていたという。ブドウと桃を買い、「以前のようににぎわってくれればうれしい」と語った。
直売所の駐車場は土砂や流木で埋まり、店内にも泥水が入った。従業員と生産者らが協力して片付け、営業できるようにした。ただ被災した生産者もおり、品数は通常の3分の1程度という。桜木和弘館長(59)は「これから出荷する農家が増えてくれればいい。営業再開で朝倉市民も元気になってほしい」。(一條優太)