児童ポルノ画像の拡散例と違反行為
中高生がスマートフォンで自ら撮った裸の画像などが、同級生の間で拡散する事例が相次いでいる。警察によると、ここ1、2年で目立ちはじめ、動機の多くは「面白半分」という。だが、これらは違法な「児童ポルノ」に該当するだけでなく、ひとたびネット上に流出すれば深刻な事態となる。専門家は「教育現場で踏み込んだ指導が必要だ」と指摘する。
昨年3月。愛知県内の中学校で、複数の女子生徒の裸の画像が、無料通信アプリ「LINE」を通じて同級生の間で拡散した事件があった。県警によると、ある男子生徒が「裸の画像を(自分で)撮影して送って」と女子生徒に要求し、複数人分の画像を入手。その後、別の生徒らの間で転送が繰り返されたという。
県警は、画像提供を求めた男子生徒を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造、提供)容疑で、画像を転送した男子生徒2人を同法違反(提供)容疑でそれぞれ書類送検。男子生徒と画像を交換し合った女子生徒1人も同法違反(製造)容疑で立件した。
交際相手が関わるケースも。同県内の高校では一昨年から昨年にかけ、相手から求められて自画撮りした女子生徒の裸の画像が同級生17人に拡散したほか、別の学校では「元彼」が性行為の動画を別の生徒に送り、約20人の高校生に広まる事件も起きた。県警は、両事件でそれぞれ5人以上の生徒を同法違反容疑で書類送検した。