米ニュージャージー州で10日、自身のゴルフ場で記者団の取材に応じるトランプ大統領(左)。隣にいるのはペンス副大統領=ロイター
トランプ米大統領は11日、自身のツイッターで、北朝鮮が米グアム島周辺への中距離弾道ミサイルの発射を予告したことについて「北朝鮮が愚かな行動を取った場合、軍事的な解決の準備は完全に整っている」と述べ、軍事的な報復も辞さない考えを強調した。一方で、対話による交渉の可能性にも触れるなど、言葉による神経戦が続いている。
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トランプ氏は10日、休暇で滞在するニュージャージー州のゴルフ場で、ペンス副大統領やマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)、ケリー大統領首席補佐官と北朝鮮問題などについて協議を行った。
その前後に2度、記者団の前に現れ、北朝鮮に向けて軍事と外交の両面からメッセージを発した。
まず、8日の「(北朝鮮が挑発を続ければ)世界が見たことがない炎と怒りを受ける」という自身の発言に対し、北朝鮮が「たわごと」と批判したことについて「厳しさが足りなかったかもしれない。我々は我が軍や各国の指導者から百%支持されている」と強調。さらには、北朝鮮が8月中旬までの「グアム島包囲射撃」を予告したことを念頭に「15日までに彼(金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長)がグアムに何をするか見てみよう。何かをすれば、誰も見たことがないようなことが北朝鮮で起きる」と述べ、北朝鮮を再び牽制(けんせい)。北朝鮮がグアムに対してミサイルを発射すれば、軍事的な報復措置に踏み切る姿勢を打ち出した。
「炎と怒り」発言を上回る対応が何を意味するのかと質問されると、「いずれ分かる」と語るのみで詳細を明かさなかった。北朝鮮への先制攻撃の可能性について「そのことは話さない。決して話さない。何が起きるか分かるだろう」と否定しなかった。
一方、米韓関係筋によれば、1…