直線道路にヤシの木が並び、青い海が目に飛び込んでくる。米西海岸かハワイか、という景色が袖ケ浦市の工業地帯の一角にある。いつからかカリフォルニアをもじって「千葉フォルニア」「袖フォルニア」と呼ばれるようになった。
場所は同市南袖の袖ケ浦海浜公園に向かう市道。水田地帯を通り抜けて海岸線に出ると視界が開ける。道路は片側2車線になり、公園に向かって約1キロ、直線が続く。海側には高さ10メートルほどのワシントンヤシの木98本が一直線に並ぶ。
ヤシの下は細い緑地帯になっていて、その下は海。東京湾アクアラインに加え、空気が澄んでいれば対岸の東京湾内のベイエリアのビル群が見える。
道路と海の間に電柱やガードレールなどがなく見通しが良い。愛車やバイクを撮影したり、ヤシの下にデッキチェアを並べ、海風に身を委ねたりと思い思いに楽しんでいる人も多い。
柏市から来たという20代のカップルは海岸絶景スポットを紹介するブログでここを知ったという。「本当に気持ちがいい。ヤシだけでなく対岸のビルが見えるのがいいですね」と話す。
トヨタやスバルの車のCMで使われ、ダンス・ボーカルユニットのE―girlsのミュージックビデオも撮影された。公園で毎年開かれる音楽フェス「氣志團万博」に昨年出演した矢沢永吉がステージで「ここハワイかよと感じた」と話したことなども人気の追い風になった。
「千葉フォルニア」「袖フォル…