四女の相続人から松本智津夫死刑囚を除外することを認めた横浜地裁の審判書 オウム真理教元代表の松本智津夫死刑囚(62)の四女(28)が21日、都内で記者会見した。教団での暮らしや一連の事件後の生活を振り返った書面を読み上げた。四女が会見するのは初めてという。内容は以下の通り。(朝日新聞社が段落ごとにわけ、見出しをつけた) □生い立ち 私は、オウム真理教教祖麻原こと松本智津夫死刑囚の四女です。2006年1月より家族のもとを離れ、07年秋ごろ、信仰とも完全に決別し、それからは社会で生きてきました。前提として理解して頂きたいのは、私が家族とも教団とも離れて生活しているということです。 事件が起きて、両親はじめ教団の幹部や信者が逮捕されたのは私が5~6歳のときでした。私は2、3歳の時から、窓のない、倉庫のような一人部屋で生活していました。弟が生まれると、母の部屋に行っても「ここにはもう、あなたの居場所はない」と追い出されたのです。 父親のことを、私は今も昔もほとんど父親だと思えません。私が生まれたとき、父親はすでに教祖であり、グル(宗教的な指導者の意味)でした。 □父と私 私は一度も直接「お父さん」と呼んだことはありません。最初から「尊師」でした。周りがそう呼んでいましたし、父自身もそう自称していました。(割れた皿の)破片入りのオムレツを食べさせられたり、真冬に薄着で外に何時間も立たされたりするなど、何度か父の命令で死にそうになったこともあります。 教団内部で亡くなった信者の中には、私の顔見知りの人も当然いました。普通の社会でも、身近な人の死は体験するものですが、世間と違うのは、葬式などの別れの儀式がないことです。悲しみを自分の中にしまうしかありませんでした。 □事件後の… |
松本死刑囚の四女「16年間、戦場にいるような緊張が」
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