3団体で抽選し、「選手」との「交渉権獲得」の紙を引いて喜ぶ「球団」の担当者(右)=東京都千代田区
地方への移住希望者を「選手」、受け入れ地域を「球団」に見立て、プロ野球のドラフト会議さながらに両者のマッチングを図るイベント「移住ドラフト会議」が25~26日、東京都内で開かれた。鹿児島発祥の企画で、今回初めて全国規模で開催。移住を希望する45人が、12の地域から「指名」を受けた。
町おこしなどに取り組む地域の民間団体が、移住したい人たちの自己PRなどを聞き、欲しい人材を指名する仕組み。競合した場合はドラフト会議のように抽選で決める。鹿児島県の移住支援団体が昨年始めたイベントが関心を呼び、東京へ初進出。今回は札幌から沖縄まで全国17地域の移住支援団体でつくる「みんなの移住計画」が主催した。
参加した「選手」は、東京、愛知、大阪などに住む20~50代の47人。指名する「球団」は北海道、京都、福岡、沖縄などから集まった12の民間団体。25日の自己PRを受けて26日に指名会議があり、選手たちは緊張した面持ちで司会者が読み上げる名前を待った。1巡目で東京都の会社員、中村龍太郎さん(28)が2度呼ばれると、「おおーっ」とどよめきが上がった。
指名が重なった北海道と鹿児島の団体の代表は、「一斉にお開け下さい」とのアナウンスで抽選の封筒を開封。「交渉権獲得」と書かれた紙を見た鹿児島の代表がガッツポーズし、会場は大きな拍手で沸いた。
地方でゲストハウスをつくる夢…