望月清賢被告
きょうも傍聴席にいます。
6割の受験者から働きかけがあった――。職員の採用をめぐり賄賂を受け取ったとして、受託収賄などの罪に問われた山梨県山梨市の前市長の望月清賢(せいき)被告(70)は法廷でこう供述した。市長が職を汚した同市の採用の実態とは。
10月20日、東京地裁で開かれた初公判。受託収賄などの罪に問われた望月被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
起訴状によると、望月被告は今年2月、自宅を訪れた知人の元中学校長(58)=贈賄罪で公判中=らから、採用試験の補欠合格者だった校長の息子の合格を確約する見返りに、現金80万円を受け取ったほか、受験者計4人の点数を水増しした虚偽の文書を作り、不正に採用したとされる。
検察側の冒頭陳述などから事件をたどる。
望月被告は2014年2月に市長に当選。14年度から市職員の不正採用を始め、3年余の間に口利きをした4人のうち3人は、支援者の関係者だったという。
望月被告は、市幹部らが参加する会議で、依頼を受けた受験者が、1次試験の合格人数の枠内に入るよう点数を水増しするよう指示。合格枠が15人の時には19位だった受験者を15位に引き上げ、合格枠が34人の時には46位だった受験者の点数を34位まで水増しした。また、30人までを合格ラインとした時には、41位と44位の受験者をいずれも30位にしたという。
11月30日の被告人…