女子ダブルスで初優勝した米元小春(右)、田中志穂組=AFP時事
バドミントンのスーパーシリーズ・ファイナルは17日、ドバイで最終日を迎え、日本勢対決となった女子ダブルス決勝で米元小春、田中志穂組(北都銀行)が福島由紀、広田彩花組(再春館製薬所)を21―16、21―15で破り、初優勝を飾った。2020年東京五輪の同種目の代表争いはハイレベルな激戦となる。
米元、田中組が約2週間前の全日本総合選手権で敗れた雪辱を果たした。米元が「今日は先に仕掛けて、相手の前衛より変化をつけるよう意識した」と言えば、田中は「先輩が前に出てやりたいことが伝わってきた」。2人の呼吸があい、相手に考える余裕を与えず、攻め抜いた。
敗れた福島、広田組だが、今年は世界選手権銀メダルなど充実のシーズンになった。広田は「海外の選手と試合をすることで、この選手はここが得意だな、とわかる。その経験がすごく生きている」と話す。
リオデジャネイロ五輪の例にならえば、東京五輪の出場枠は各国・地域最大2枠になる。14日付の世界ランクではリオ五輪金メダルの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)の2位を筆頭に、福島、広田組が5位、米元、田中組が6位、福万尚子、与猶(よなお)くるみ組(ヨネックス)の7位までに日本勢4組がひしめく。
高橋礼、松友組の「タカマツ」など、この種目はペアを愛称で呼ぶのが慣例化している。米元、田中組は所属先がある秋田で定着しつつある「ヨネタナ」が全国区の知名度に前進した。
米元は「日本代表のほかのペアは、自分たちがこのままではいけないと気づかせてくれる存在。刺激をもらい、切磋琢磨(せっさたくま)したい」。(稲垣康介)