360度動画「いきもの目線」
クリスマスのイルミネーションが美しい季節。あなたもロマンチックなホタルの光に包まれてみませんか――。え? 真冬にホタル?
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埼玉県宮代町の東武動物公園には、一年を通じてホタルの乱舞を鑑賞できる「ほたリウム」がある。2004年に誕生した劇場型施設で、高さ3メートルの水槽にヘイケボタルが常時、約50~200匹が飛び交っている。昼間の観客に見せるため、施設内は昼夜が逆になっている。
今回、同園の助言を受けてつくった小さな撮影装置を持ち込んで、約200匹のホタルの360度撮影に挑戦した。
撮影は、室温約24度の部屋で行った。ホタルに負担がかからないように、素早くセッティングをして消灯。暗闇の中で待っていると、ポツポツと黄色い光りが見えてきた。消灯から20分ほどで動きが活発になり、強い光を放つ個体も見られるようになった。
ホタル担当飼育係の神長正さん(37)によると、ホタルの成虫の光り方には種類がある。求愛時に放つのは強い光。交尾しているときはお互いがゆっくりと点滅。産卵するときのメスは、薄くゆっくり光るという。
ヘイケボタルは成虫になってからの寿命が10日ほど。一晩に活動できるのは約5時間で、エサは食べず水しか飲まない。明るいと動くことができないため、気象の影響も考慮すると繁殖に適した時間は多くはないという。神長さんは「短い時間を一生懸命に生きて、光り輝いているホタルを見て欲しい」と話す。
■羽化の時期…