ラウラ・レピストさん
元フィギュアスケート女子選手で、2010年バンクーバー五輪6位、世界選手権銅メダルの実績があるラウラ・レピストさんは、フィンランドの教育を受けながら競技を続けてきた。通常より長く通うスポーツ選手向けのシステムの高校に進学できたことが、キャリアを助けたと語る。バンクーバー五輪後に大学入学試験に通り、経済学を学んで16年に卒業。スポーツビジネスで起業して間もない2017年3月に話を聞いた。
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フィギュア特集 Kiss and Cry
――高校生活は。
「スポーツ高校に進んだ。普通は3年だが、スポーツ選手たちは4年制にでき、私も4年で卒業した。その方がちょっと楽で、長い時間をかけて勉強でき、練習もできる」
――スケートで忙しかったのでは?
「そうですね。でも、小、中学校のシステムも融通が利く。外国に練習や試合に行くときは、授業代わりの宿題をやった。毎日、夜に2時間くらい」
――日本では勉強が十分できない選手がいる。
「フィンランドの女子フィギュアで、中学までしか行っていない選手がいる。(平昌)五輪後に高校に行くために進学を延期しているのかもしれない」
――それはフィンランドではよくある例か。
「(選択肢として)ありうる。スポーツ選手には色々な進路がある」
――引退後のキャリアについて考え始めたのは。
「いつも考えていたのは、経済学を学べば、スポーツ界で働く選択肢が広がるということ。スポーツマーケティング、イベント開催、スポンサーシップに興味があり、一歩一歩進んできた」
――何カ国語話せるのか。
「フィンランド語、英語、スウェーデン語。フランス語も少し」
――平昌五輪への期待は?
「男子はレベルがものすごく高く、接戦でとてもエキサイティングになるでしょう。もちろん、羽生結弦選手(ANA)がいるし。彼だけでなくたくさん良い選手がいて競争している。女子もエキサイティングになるでしょう。見ていてとても面白い。近年ますます選手の感情表現が上手になって、芸術的な面がとても良くなっている。五輪が待ち遠しい」(構成・後藤太輔)