気分はもう三国志! ギャラリー前で岡本伸也館長(左)らにコスプレしてもらいました=神戸市長田区、滝沢美穂子撮影
「まだまだ勝手に関西遺産」
読めば読むほど味が出てくる人間ドラマ。シンプルな筆致ゆえに逆にしみてくる一コマ一コマの喜怒哀楽。名言もいっぱいある。それが故・横山光輝(みつてる)先生が描いた漫画「三国志」。記者は30年心酔し続けている。
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約1800年前の中国で曹操(そうそう)、劉備(りゅうび)、孫権(そんけん)ら英雄たちが覇を競った物語だ。小説、映画、ゲームなど、様々なジャンルで今なお愛され続けている。横山三国志は「鉄人28号」や「魔法使いサリー」で知られる横山先生が、1972年新年号から87年にかけて連載した。全60巻の単行本をはじめ、文庫版や大型判など、その発行部数は8千万部を突破している。
注目度は近年むしろ高まっていて、昨年には雑誌「ケトル」で特集が組まれたほか、某ライバル紙の電子版でも宣伝の素材として活用されている。
横山先生は神戸市生まれ。まさに「横山三国志」は100%関西遺産なのだ。
おひざ元のJR新長田駅付近の商店街では、10年ほど前から三国志を使った街おこしが試みられていて、あちこちに石像などが置かれ、歩くだけで心が高ぶる。その中心施設が「KOBE鉄人三国志ギャラリー」。個人的には巨大な鉄人28号のモニュメント以上の「聖地」だ。
外の壁面には横山三国志の名場…