神戸の街の方を向き黙禱するオリックスの福良監督(左から2人目)、安達(左)ら=大阪市此花区
阪神・淡路大震災から23年となった17日、被災地にゆかりをもつプロスポーツチームでも、選手らが当時を思い、犠牲者に祈りを捧げた。
特集:阪神大震災
サッカーJ1神戸は17日、神戸市西区の練習場で始動した。1月17日に初練習をするのは2011年以来、7年ぶりだ。
練習前には選手やスタッフがサポーターとともに黙禱(もくとう)を捧げた。この日に始動することを決めた吉田監督は「クラブにとって忘れてはいけない日。監督を任された時に(17日始動を)考えていた。サッカーをできる喜びや感謝の気持ちを持ってやっていきたい」。ミーティングで、吉田監督自ら作ったという震災当時の映像を選手らに見せた。
かつて神戸に本拠を置いていたプロ野球オリックスの選手、首脳陣らは、大阪市此花区の練習施設で神戸の街の方を向いて整列し、目を閉じた。
昨年までは当時の本拠だったほっともっと神戸(神戸市須磨区、当時はグリーンスタジアム神戸)でこの日を迎えていたが、昨春に練習拠点を大阪に移した。
震災が起きた1995年、チームは「がんばろう神戸」を合言葉に、リーグ優勝した。当時の中心選手だった福良監督は「いまも神戸の人たちと心は一つだと思っている。場所は関係ない」。
プロ野球阪神の選手、球団職員ら60人は、兵庫県西宮市の室内練習場で黙禱(もくとう)した。ドラフト1位新人の馬場(仙台大)は宮城県塩釜市出身。中学3年の時に東日本大震災を経験した。「避難所で何日か過ごした。野球ができて、普通に生活できることがどれだけ幸せか分かった」と話した。