国内外で使われている抗うつ剤を比較すると、効果に最大2倍の開きがあることが日英などの国際チームの研究で分かった。8種類の薬は特に効果が強く、6種類は副作用が比較的起こりにくいという。治療の際、薬を選びやすくなるという。22日、英医学誌ランセットに発表した。 京都大の古川壽亮教授(臨床疫学)や英オックスフォード大などの研究グループは、主要な21種類の抗うつ剤について、2016年までに世界で行われた効き目に関する比較臨床試験のうち、科学的信頼度が高いと判断した522試験(非公表を含む)の結果を分析した。不眠や食欲がないといった項目の標準の尺度に照らし、症状が改善した患者数によって効き目を、副作用などで薬の服用を中止した割合に基づいて飲み続けやすさを調べた。 その結果、効き目が最も高かったのがボルチオキセチン(国内は臨床試験中)で、最も低かった薬に比べて約2倍効果が高かった。この薬は飲み続けやすさも最も高かった。日本で承認販売されている薬でみると、エスシタロプラム、ミルタザピンなどが効果と飲み続けやすさがともに比較的上位で、バランスが良かった。トラゾドンは両方とも低かった。 ただ、今回の研究で示されたのは平均的な効果や飲みやすさ。患者によって症状や効き方、副作用の出方は異なる。薬によって費用も差がある。古川さんは「どんな症状ならどの薬を飲めばよいか研究を進めたい」と話す。 厚生労働省の14年の調査では、国内では推計112万人がうつ病などの気分障害で通院・入院している。(西川迅) 抗うつ剤の効果と飲みやすさの順位■ ①ボルチオキセチン① *日本は臨床試験中 ②エスシタロプラム(レクサプロ)③ ③ブプロピオン⑨ ④ミルタザピン(リフレックス、レメロン)⑧ ⑤アミトリプチリン(トリプタノール)⑬ ⑥アゴメラチン② ⑦パロキセチン(パキシル)⑦ ⑧ベンラファキシン(イフェクサー)⑪ ⑨デュロキセチン(サインバルタ)⑯ ⑩ミルナシプラン(トレドミン)⑩ ⑪セルトラリン(ジェイゾロフト)⑤ ⑫ネファゾドン⑫ ⑬シタロプラム④ ⑭クロミプラミン(アナフラニール)⑰ ⑮フルボキサミン(デプロメール、ルボックス)⑭ ⑯フルオキセチン⑥ ⑰トラゾドン(レスリン、デジレル)⑮ ⑱レボキセチン⑱ ※効果などに差が出た18種類。()内は商品名。後ろの数字は飲み続けやすさの順位。京大などの国際チームによる。 |
抗うつ剤、効果に最大2倍差 国際チームが21種を比較
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
月で野菜を栽培できるか?中国月探査チーフデザイナーがコメント
中国の科学者、桃ゲノムの変化の秘密を解明
WHO専門家が西側メディアの歪曲報道を批判
カンボジア軍将兵に中国製ワクチンを接種
第21回「日経 STOCK リーグ」に北京外国語大学が最終審査入り
中国の科学者、ソバ属の新種を発見
全国クロスカントリースキー選手権が閉幕
天津の大学生、ホルムアルデヒドを低コストで効果的に除去する方法を開発
中国の研究チーム、サーモグラフィーで大興安嶺の野生動物を空撮
外交部「WHO国際専門家チーム13人が来中し隔離」
金メダルも獲得した盲学校の縄跳びチーム
中国初、圧延法で蛍光ガラスを生産
アフリカ医療支援チームのメンバーが食事公開
キレッキレのダンス?ロボットダンスチームがパフォーマンス 重慶
中国初のイ族女子U-9サッカーチームが誕生 山奥で逸材発掘へ
北京大研究チーム「感染したばかりの新型コロナ感染者の呼気に大量のウイルス」
CA特別塗装機「冬季五輪氷雪号」が湖北省武漢市へ初飛行
上海で「サイレント配達員」が活躍中 中国初の聴覚障害者配達チーム
中国卓球代表チーム主将・馬龍選手「東京五輪楽しみだがプレッシャーも」
「内陸部PCR検査支援チーム」全員が香港特区に到着
中国、医師の数が386万7000人に
「大陸部PCR検査支援チーム」が香港で続々活動展開
鍾南山氏チームとテンセント、新型コロナ重症化の確率をAIで予測
重慶市万州区が豪雨による冠水被害 武装警察が出動し、住民避難へ
武漢の医療機関が支援チームを北京に派遣










