日本全国の主な城を巡る「日本100名城」の第2弾となる「続日本100名城」スタンプラリーが、「城の日」の4月6日から始まる。主催する日本城郭協会(理事長=小和田哲男・静岡大学名誉教授)の協力で、その半分、50城の押印スタンプを朝日新聞デジタルで先行公開。第1弾と比べて山城が多いなど一見“地味”だが、通好みな楽しみ方があるという。
日本城郭協会が創立50年を機に、2006年に制定した「日本100名城」では、これまでにガイドつきのスタンプ帳などが20万冊以上販売され、多くの城ファンに楽しまれてきた。100名城を制覇した強者も2千人を数える。「続日本100名城」についても、「同じくらいの参加を見込んでいます」と、スタンプを製作した加藤理文理事。
北海道の中世城郭・志苔館(しのりたて)から、沖縄県特有のグスク(城)である勝連城(かつれんじょう)まで、歴史の舞台になったり、その地域を代表したりする100城が選ばれた。
スタンプラリーは城の近くに置かれたスタンプを、全国を回って一つ一つ押していくイベント。すべて押し終えたスタンプ帳を日本城郭協会に送ると「(100名城)登城認定者」として、名前が協会のホームページに掲載される。
城めぐりの魅力はどこにあるのだろう。
江戸東京博物館の学芸員で日本中世史が専門の斎藤慎一さんは「たとえば昔の人がどんなことを考え、そこに、その城を築いたかと思いを巡らせてほしい。そうすると、時空を超えた会話ができる」と話す。
第1弾と比べ、山城や建物が残っていない城が比較的多いが、「それでも多くの場合、石垣は残っている」と斎藤さん。「野面積みや打ち込み接ぎといった石垣の積み方の違いから時代がわかるし、丁寧に観察すると、石垣を積みたした跡などもわかる。そこから、『ああ、門を広げたんだな』とか『本丸を拡張したんだな』といったことが推測できます」
石垣がない城の場合も、「豪壮な天守や石垣などとは違った、ちょっと粗野な雰囲気の中に時代を感じさせる情緒があります」。
実際、城巡りは楽しい。私自身…