赤外線カメラや超音波発信機を搭載したドローン=相模原市提供
野生のニホンザルによる農作物などへの被害を防ごうと、神奈川県相模原市が、小型無人機「ドローン」を活用してサルを追い払う計画を進めている。搭載カメラで生息状況を把握したり、取り付けたスピーカーからの音で威嚇したりして、群れを追い払う効果を調べる考えだ。
日中に出没し、農作物被害や生活被害をもたらすニホンザル。市によると、自然豊かな緑区内で、計約400頭が七つの群れに分かれて生息しているという。県がまとめた2016年度の野生鳥獣による農作物被害調査の結果では、市内のサルによる農作物の被害額は計410万円。集落の人口減少に伴い、ここ10年ほどの間に被害が増えた。
市津久井地域経済課は「いまは住民が花火などで追い払っているが、それも限界がある」という。
そこで市は昨年12月と今年2月の2回、緑区三井地区や小原地区などで、ドローンを使った実証実験を実施。ドローンに取り付けた赤外線カメラで群れの生息状況を把握するとともに、超音波発信機と、犬やタカの鳴き声を出すスピーカーも搭載して効果的な追い払い方法を探った。県内では初めての試みという。
1回目の実験では、ドローン飛…