マスコットキャラクターに見送られながら、ラッピング車両が出発=高松市
香川県を走るローカル鉄道ことでんの琴平線(高松築港―琴電琴平)で、京浜急行電鉄(東京)のシンボルである赤と白のカラーリングを施した車両が、16日から運行を始めた。乗客に対し、高松空港から羽田空港経由で上京する際の京急の利用をPRする。
“テツ”の広場
京急の羽田空港国内線ターミナル駅は11月に開業20周年を迎える。空港から都心へのアクセスには東京モノレールなど競合する交通手段もあるなか、京急を広く知ってもらうため、昨年10月の大阪を手始めに、長崎や鹿児島、沖縄で京急のラッピングを施した車両を走らせている。
ことでんの全84両のうち半数以上にあたる44両が京急から譲渡され、主力車両として活躍している。今回ラッピングされたことでんの「1080形」は、京急時代「1000形」として約半世紀活躍した車両だ。京急は川崎大師、ことでんはこんぴらさんへ参拝客を運ぶなど、成り立ちや発展の経緯が似ているなどの縁もあり京急からことでんに提案したという。
16日には仏生山駅で出発式があり、ことでんのマスコットキャラクターのことちゃん、ことみちゃん、京急のけいきゅんが見守るなか、記念のヘッドマークを施した車両が高松築港へ向け走り出した。
京急の桜井和秀運輸営業部長は「これを機に高松、香川、四国のみなさんにより多く知ってもらいたい」、ことでんの川上純一鉄道事業本部長は「空港まではことでんのリムジンバスで、羽田からは京浜急行を使ってほしい」と呼びかけた。(森下裕介)