りそな銀行内のATM=りそなグループ提供
りそな銀行は7月9日から、JR東日本グループがJR東の主要駅に置く現金自動出入機(ATM)での引き出し手数料について、平日の日中は無料にする。「エキナカ」ATMが無料で使えるのは大手行では同行だけ。今後ドラッグストアやコンビニとも提携し、銀行外でも無料で使えるATMを増やす。サービスを拡充して顧客の囲い込みを図る。
りそなグループが17日発表した。りそな銀や埼玉りそな銀のキャッシュカード利用者が対象。山手線や中央線などの駅に置かれる「ビューアルッテATM」385台で、引き出し手数料が平日午前8時45分から午後6時の間無料になる。
りそなはこのほか、無料で使える銀行外ATMも拡充する。ドラッグストアのウエルシア薬局、ドラッグユタカや、北海道を中心に展開するコンビニ「セイコーマート」の約600店舗にもATMを置く予定。
りそなは現在、ファミリーマートと提携し、全国のファミマに無料で使えるATMを設置している。しかし来年1月に提携は終了し、ファミマのATMはゆうちょ銀行のものに変わる。りそなの利用者は無料で使えるATMが減ることになるため、代わりとなるATMを増やす。
銀行業界は人口減で国内事業が厳しく、様々な手数料を上げる動きが出ている。りそなはその逆を行き、顧客の囲い込みを狙う。「身近にATMがあることが顧客の銀行選びのポイントになっている」(広報)としている。(福山亜希)