帰国後の会見に臨む是枝裕和監督=2018年5月23日午後10時49分、羽田空港、西岡臣撮影
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した「万引き家族」の是枝裕和監督(55)が23日夜、帰国した。羽田空港でトロフィーを携えて会見し、「ここに帰って、スタッフのにこやかな顔を見てようやく実感が湧いてきました」と喜びを語った。
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是枝監督は、トロフィーについて「本当に重い」とし、「授賞式当日はディナーまでずっと持たされて、筋肉痛が治ったのはようやく昨日なんです」と笑わせた。以降はスタッフに預けていたといい、「一晩くらいは抱いて寝ようと思っています」と笑顔を見せた。
「万引き家族」は、リリー・フランキー、安藤サクラ、樹木希林、松岡茉優らが出演。社会の繁栄から取り残された6人の「家族」が主人公だ。祖母の年金と父子の万引きで生計を立てる貧しさだが、仲が良く笑いの絶えない様子を生き生きと描いた。
パルムドール受賞の反響で公開が全国約200館から300館以上に拡大。6月8日公開だが、1週前の同2、3日に先行上映される予定だ。