東北林業大学の科学研究チームは初めてドローン遠赤外線画像システムを使い、内蒙古(内モンゴル)自治区大興安嶺林区で野生動物個体群が活動する光景を撮影した。新華社が伝えた。
東北林業大学の翟鵬輝博士は16日、「初めてサーモグラフィー技術で撮影したのは数十頭のシカ科の動物だった」と取材に語った。
内モンゴル大興安嶺汗馬国家級自然保護区は近年、東北林業大学や北京大学などの中国国内の科学研究機関と協力し、大学院生活動ステーション、院士活動ステーション、国家長期科学研究拠点を建設している。科学研究チームは毎年保護区を訪れ、技術指導を行っている。
東北林業大学教授で、国家林業・草原局ネコ科動物研究センター常務副センター長の姜広順氏が指導する科学研究チームは、内モンゴル大興安嶺汗馬国家級自然保護区中心ステーションから出発し、野生動物が頻繁に出没するエリアに向かった。科学研究者は到着後、遠赤外線画像撮影ドローンを使い、設備の耐低温性をテストしながら野生動物の姿を探した。
一定期間の捜索により、数十頭のシカ科の動物が画面の中に姿を現した。これらの動物は画面で白く表示される。翟氏は「このような大規模な野生動物個体群は従来の固定された遠赤外線カメラによるモニタリングが困難だ。内モンゴル大興安嶺林区で、サーモグラフィー技術により大規模な野生動物の活動が空撮されたのも今回が初めてだ」と述べた。
汗馬国家級自然保護区管理局有限公司党支部書記の許家忠氏は「野生動物の移動と個体群の数の変化をモニタリングするため、内モンゴル大興安嶺林区は千台近くの遠赤外線カメラを設置したが、ランニングコストが高かった。ドローンの遠赤外線画像システム、高スペクトル、レーザーレーダーなどの新技術の応用により、保護区の作業員の作業効率が大幅にアップする見通しだ」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年1月18日