伊藤美誠
卓球のジャパンオープン荻村杯の最終日は10日、北九州市立総合体育館で男女シングルの決勝があり、男子は中学3年の張本智和(エリートアカデミー)が、女子は高校3年の伊藤美誠(スターツ)が制した。同大会の日本勢の優勝は、男子は2013年の塩野真人、女子は同年の福原愛以来となった。
張本は決勝で、12年ロンドン五輪で2冠を獲得した元世界王者の張継科(中)を4―3で破った。第1、2ゲームは奪われたが、サーブからの攻撃が効き始め、第4ゲームを終えて2―2にした。第5、6ゲームはそれぞれが取り合い、試合は最終第7ゲームに突入。張本が13―11の激闘を制し、競り勝った。
張本は前日の準々決勝で、世界選手権2連覇中で16年リオデジャネイロ五輪2冠の馬竜(中)を破った。10日午前にあった準決勝では、昨年の世界選手権シングルス銅メダルの李尚洙(韓)をゲームカウント4―2で破った。
女子シングルスの決勝では、伊藤が過去6戦全敗だった世界ランク3位の王曼昱(中)を4―2で破った。
伊藤は第1ゲームから持ち味の変幻自在なバックハンド技術を存分に発揮し、11―7と先取。第2ゲームは9―10から3連続得点で奪って連取した。第3ゲームは終盤に突き放されて8―11で落としたものの、第4ゲームは台を広く使う攻撃がさえて11―7で奪った。第5ゲームは6―11で落としたが、第6ゲームは8―10からジュースに持ち込み、12―10で優勝をつかんだ。
伊藤は午前中の準決勝では、陳幸同(中)に大逆転勝ち。ゲームカウント0―3で迎えた第4ゲーム、4―9から7連続得点して流れをつかんだ。第5ゲーム以降はサーブを軸にした速攻と、変幻自在なバックハンドレシーブが要所で決まり、4―3で競り勝った。