大阪市天王寺区のJR天王寺駅で2016年11月、当時6歳だった女児ら通行人2人を金属バットで襲って重軽傷を負わせたとして殺人未遂の罪に問われた無職松本将史(まさふみ)被告(43)に対する裁判員裁判の判決が23日、大阪地裁であった。飯島健太郎裁判長は「無差別の殺人未遂に近い事案であり、社会に不安を与える犯行だ」として、懲役12年(求刑懲役20年)を言い渡した。
判決によると、松本被告は16年11月2日夕、駅を歩いていた女児と女性(24)の頭部を金属バットで突然殴り、女児に後遺症を伴う外傷性くも膜下出血などの重傷、女性に2週間のけがをそれぞれ負わせた。
弁護側は「松本被告に殺意はなく、精神障害で善悪の判断がつかない状態だった」などと主張したが、判決は完全責任能力があったと認定した。