法務省は26日、オウム真理教による一連の事件で死刑が確定した、6人の元教団幹部の死刑を執行した。6日には、元教団代表の松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚ら7人の執行がされており、これで一連の事件で死刑が確定した13人の元幹部全員が執行された。
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【トピックス】オウム事件、死刑執行までの流れ
26日に執行されたのは、岡崎(現・宮前)一明(57)、横山真人(54)=ともに名古屋拘置所=、端本悟(51)=東京拘置所=、林(現・小池)泰男(60)=仙台拘置支所=、豊田亨(50)、広瀬健一(54)=ともに東京拘置所=の各死刑囚。全員が、教団が起こした主な事件のうち、坂本堤(つつみ)弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件のいずれかに関与していた。
確定判決によると岡崎、端本両死刑囚は1989年11月の坂本一家事件で実行犯として一家3人を殺害し、遺体を山中に埋めるなどした。端本死刑囚は8人が死亡した94年の松本サリン事件でも、現場の見張り役として関わった。また、横山、林、豊田、広瀬の4死刑囚は13人が死亡した95年の地下鉄サリン事件で、地下鉄内にサリンを散布した。林死刑囚は、松本サリン事件で使われた噴霧車の製造にも関与した。
6人は全員、公判で起訴内容を大筋で認めた。一審で死刑判決を言い渡され、高裁、最高裁でも維持された。岡崎死刑囚は教団元幹部としては最初の、05年に死刑が確定。その他の5人も09年までに確定した。
刑事訴訟法は死刑について確定後6カ月以内の執行を定めているが、共犯者の公判が継続している間は執行を避けるのが慣例となっている。一連の事件では最後まで逃走していた高橋克也受刑者(60)の判決が18年1月に確定し、全ての刑事裁判が終了。法務省は同年3月、死刑が確定して東京拘置所に収容していた13人の元幹部のうち7人を移送していた。
上川陽子法相は26日午前、法…