内戦が続く中東イエメンの西部ホデイダで2日、魚市場や病院の近くで空爆があり、少なくとも28人が死亡、数十人が負傷した。AP通信などが医療関係者らの話として報じた。同通信などは、イエメンに軍事介入しているサウジアラビア主導の有志連合軍による攻撃だと伝えたが、連合軍側は空爆を否定している。
ホデイダは紅海に面した都市で、暫定政権側と反政府武装組織フーシが戦闘を続けている。ホデイダには人道支援物資の荷揚げ港があり、戦闘が長引けば国連などが「世界最悪」とする人道危機がさらに深刻化しかねないとの懸念がでている。
7月25日、紅海を通るサウジのタンカーがフーシによる攻撃で損傷。サウジはこれを受け、海運の要衝である紅海のバブルマンデブ海峡の安全が確保されるまで、タンカー通過を停止すると表明していた。
一方、イエメン内戦の仲介を担当するグリフィス国連特使は2日、9月に暫定政権側とフーシ側の和平協議の枠組みを話し合うために双方をスイス・ジュネーブに招く考えを示した。(ドバイ=高野裕介)