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埼玉「2強」の花咲徳栄・浦和学院 指揮官の苦悩と努力

作者:佚名  来源:本站原创   更新:2018-8-4 16:22:40  点击:  切换到繁體中文

 

「県内2強」の前評判通り、甲子園に出場を果たした浦和学院と花咲徳栄。大舞台への道のりは厳しく、指揮官の苦悩と努力があった。


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浦和学院・森士監督(54)


自らを問い直すきっかけは花咲徳栄の存在だった。


15~17年、3年連続で徳栄に夏の代表の座を奪われ、夏の全国制覇も先に果たされてしまった。


「埼玉に、うちより強いチームはなかった。昨年は特に衝撃的。自分を変えなきゃいけないと思った」


監督就任28年目、春夏通算21回も甲子園に導いた森士(おさむ)監督(54)が16年から1年間、早稲田大院でスポーツマネジメントを学んだ。


「以前と比べて自分の言葉が選手に届きにくくなっている」。新たな指導法を模索していた。


「だから、あなたは裸の王様と言われるんです」


大学院で自己紹介を終えると、指導教員にそう言われた。悔しいが、授業は展開が速く、帰ってボイスレコーダーを聞き直す毎日。こう思った。「きっと選手も、こんな気持ちなんだ」


商社マンやテレビ局関係者ら、他の参加者との交流も価値観を変えた。議論を交わす中で、自分の主張が世間で通じないことがあると気づいた。これほど「勉強」したのは初めてだった。全国制覇を目指す高校球児の人間形成について、修士論文も書き上げた。


昨秋から作ってきたのは「選手が考える」チームだ。対話や質問を根気よく重ね、選手自らが改善策や練習法を導き出す。答えを与えず、問いを繰り返す大学院での授業が手本になった。選手の気持ちが分かったから、向き合えた。


南埼玉大会で成果は表れた。監督のサインだけに頼らず、選手自らが考え、計30盗塁。打ち返すための思考も定着し、6試合60得点につながった。


5年ぶりの夏の甲子園は、5年前に敗れた仙台育英との再戦で始まる。「新しいやり方で臨む第二の人生。どこまで通用するか楽しみです」。挑戦の夏になる。(山口啓太)



1964年、浦和(現・さいたま)市生まれ。上尾を卒業後、東洋大を経て91年に浦和学院監督に就任。2013年春の選抜を制覇。息子で教え子でもある大さんがコーチを務める。


花咲徳栄・岩井隆監督(48)


昨夏甲子園で頂点に立った花咲徳栄。岩井隆監督(48)はその後、「次の目標設定」が出来ずにいた。


「日本一高い山に登ったのだから、次は日本一低い山を目指しなさい」


岩井監督にそう声をかけたのは、星稜の元監督で名将、山下智茂さん。昨年11月、大阪市で開かれた各都道府県の若い監督対象の「甲子園塾」でのことだった。


言葉の意味がわからず、岩井監督は朝までずっと考えた。翌朝、「なぜ低い山を目指すのでしょうか」と尋ねた。山下さんから返ってきた答えは「一番低い山は甲子園のマウンドだ」。


もう一度、「あの場所」に帰れという意味だった。「心打たれた。山下さんに言われなかったら、『去年と同じようにやればいい』と思っていたかもしれない」。帰りの新幹線で、何をすべきか考え続けた。昨夏甲子園を制覇したチームのレギュラーはほとんど3年生だったが、今年は5人。チームづくりが昨年と同じでいいわけがない、と思い至った。


体づくりで成果があった、10~15キロのハンマーでタイヤをたたくトレーニングは継続したが、「それだけだと停滞する」。


新たに、学校グラウンドの外野に沿って、特製の砂場「徳栄ビーチ」をつくり、走り込みを部員に徹底させた。


「選手たちがワクワクすることが必要。昨年と同じく破壊力を鍛えるだけでは、選手が飽きてしまう」と考え、脳科学の専門家を招いて「ルーティン」や「緊張」などについて部員たちと学び、究極の集中力を生むことを目指した。


その結果、「連覇がかかるプレッシャーの中、さまざまな取り組みが花開いた」。パワーアップした花咲徳栄は、8日に初戦を迎える。(高絢実)



1970年、埼玉県川口市生まれ。東北福祉大卒。2001年に花咲徳栄監督、就任1年目で同校を初の甲子園出場に導き、今回で春夏通算10回目。信条は「心の野球」。社会科教諭。



 

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