12日午前9時50分ごろ、大阪市住之江区北加賀屋5丁目の駐車場でブロック塀が崩れ、作業員に当たったと119番通報があった。近くで作業中の男性作業員が崩れたブロック塀に巻き込まれ、搬送先で死亡が確認された。大阪府警は、重機で解体作業をしていた同区西加賀屋2丁目の建設作業員、三島弘之容疑者(73)を業務上過失致死容疑で逮捕し、発表した。
住之江署によると、三島容疑者は12日午前9時45分ごろ、駐車場のブロック塀(高さ約2・6メートル)の上段部分を重機で取り除く作業中、未然防止の注意義務を怠ったままブロックを転倒させ、同僚の谷口勇人さん(57)=同区=を死亡させた疑いがある。「気が動転して覚えていない」と供述しているという。
ブロック1個の大きさは縦約20センチ、横約40センチ、厚さ約15センチ。上段部分3段が崩れ、谷口さんの頭上に落下した。三島容疑者は当初、谷口さんがブロック塀を挟んで反対側で作業していたなどと説明していたが、付近の防犯カメラに、谷口さんの近くで重機を操作する三島容疑者が映っていたという。
6月の大阪北部地震では、建築基準法施行令の基準に合わない高さの小学校のブロック塀が倒れ、女児(9)が亡くなるなどし、各地でブロック塀の撤去や改修が進んでいる。