米財務省は15日、北朝鮮への輸出を手助けして国連制裁決議に違反したとして、中国とロシアの3企業、1個人に制裁を科すと発表した。いずれも米国内の資産が凍結されるほか、米国企業との取引が禁止となる。
発表によると、中国にある貿易企業と、シンガポールにある系列会社は、文書を違法に改ざんし、たばこや酒類の北朝鮮への輸出を手助けした。また、ロシアの企業と同社の社長は、国連制裁の対象となっている北朝鮮船舶に、石油精製品など物資の積み込みや出港の手続きなどのサービスを提供したとされる。
ムニューシン財務長官は「こうした企業による制裁逃れの試みは米国の法律で禁じられている。あらゆる船舶関連業界は制裁を順守する責任がある。制裁違反に対する措置は、北朝鮮による最終的、最大限の非核化が達成されるまで続ける」と語った。(ワシントン=土佐茂生)